「もちろん中条くんは佐賀くんがそんなことするなんて思ってないし、佐賀くんもそんなことできる子じゃないの。ただ佐賀くんは優しくておとなしい子だったから、みんなに言い返したりしなかった。中条くんもみんなにわかってもらおうとしたんだけど、なかなか信じてもらえなかった。そしてついに佐賀くんは学校にこなくなっの」

なんの関係もない奴らがどうしてそこまで…

「私が話せるのはここまで。あとは詳しくは知らない」

ご飯を食べ終わった姉ちゃんは立ち上がって、食器を台所に持って行った。

「それと、このアザのこと、お父さんとお母さんには言わないでね」

鋭い目つきで釘を刺してきた。

「わかってるよ」

俺はそう返事をして、自分の部屋に行った。