姉ちゃんが驚いた顔をしていた。

「なんで…あんたがそんなに怒ってんの?」

「…ごめん」

自分でも、驚いていた。

「とりあえず、ご飯にしよう。今日はお父さんとお母さん遅いって言ってたから」

「…うん」


ご飯の用意をして二人で静かに食べ始めた。

「…姉ちゃんさ、高校の時、陸上部のマネージャーやってただろ?中条春樹っていう人覚えてるか?」

ピタッと姉ちゃんの動きが止まった。

「あの子、まだ陸上続けてるの?」

俺は何か知っていると思い、話を続けた。