「特に何も」

「そっか」

図書室名前を通りかかった時、秋本と宮沢が出てきた。

「あ、薫、酒井くん」

秋本は声をかけてきたが、宮沢の方はそっぽを向いてしまった。

俺もなんとなく気まずくなる。

そんな俺たちの様子を秋本と星野は不思議そうに見ていた。

「今ちょうどゴールデンウィークのことを話してたんだ。二人はなんか予定ある?」

星野は気まずくなった空気を変えようとしたのか、話題を振った。