「五組です」

「案内してあげるから、ついてきて」

スタスタ歩き出す先輩の後を追いかけた。

「ついたよ」

無事、自分のクラスにたどり着くことができた。

「ありがとうございました」

私は、お辞儀をしてお礼を言った。

「いいよ。これくらい。それじゃあね」

そう言い残すと、言ってしまった。

そこで気づいた。

「名前聞くの忘れた…」

少し後悔して教室のドアを開けた。