私は、二人の元へ駆け寄った。

「大丈夫?」

秋本さんに声をかけた。

「宮沢さん。ありがとう。私がぼーっとしてて、月島先生にぶつかっちゃったの」

「いや俺も本で前が見えてなかったから。怪我してない?」

床に散らばった本を集めながら、月島先生が立ち上がった。

ふらふらとしており、これではまた落としてしまうだろう。

「あの、私も運ぶの手伝います」

秋本さんが月島先生から何冊か本を取った。