あの人の名前が出て、イライラしてきた。

「宮沢はなんで、水野先生のこと嫌ってんの?」

「そんなの酒井くんには関係ないでしょ」

今日の分の色を塗り終わったので、今日は帰ることにした。

なんなの?いきなり話しかけてきて。

「うわ!」

「きゃ!」

悲鳴が聞こえたと同時に、何かが落ちる音がした。

少し先に行った廊下で、月島先生と秋本さんが尻餅をついていた。

床には本が散らばっている。

おそらくぶつかった拍子に落としたのだろう。