だが、なぜか電源がつかない。

バッテリー切れのようだ。

「昨日、充電するの忘れた」

「何やってんだよ!」

俺は連絡を諦めて、再び走り出した。

会場についた頃には長距離が始まる五分前になっていた。

「間に合った…」

俺たちは息を切らしながら、秋本と宮沢を探した。

「いた!酒井くん!望月くん!」

秋本が俺たちを見つけて駆け寄ってきた。

「探してたんだよ?」