それから数分くらい、中条先輩は佐賀先輩の説得を続けた。

「大会、絶対見にこいよ。約束だからな」

最後に中条先輩が行ったのを最後にドアが閉まった。


俺のところへ戻ってきた。

「考えとくって」

「じゃあ、来るかもしれないってことですよね?」

「どうだろうな。当日になってみないとわからない」

自信がなさそうだった。


また二人で歩き出した。

その間、俺たちは何も話さなかった。