しばらくすると、母親らしき人が出てきた。
「いつも来てくれてありがとう。ちょっと待っててね。呼んでくるから」
母親が家の中に消えていき、代わりに姿を現したのは、高校生くらいに見える少年だった。
「新、もう来るのはこれで最後にする。俺、大会に出ることになったよ」
えっという小さい声が聞こえてきた。
「だから頼む。大会を見に来て欲しい」
中条先輩が頭を下げて頼んでいるのが見えた。
「でも、俺が見に行ったからってどうなるの?俺のせいで春樹は怪我したのに、なんでそこまでするの?」
少し強い口調で言い返したのが聞こえた。
「別にどうもなるわけじゃない。でもどうしても春樹に見てほしいんだ。おれの走っている姿を」
「いつも来てくれてありがとう。ちょっと待っててね。呼んでくるから」
母親が家の中に消えていき、代わりに姿を現したのは、高校生くらいに見える少年だった。
「新、もう来るのはこれで最後にする。俺、大会に出ることになったよ」
えっという小さい声が聞こえてきた。
「だから頼む。大会を見に来て欲しい」
中条先輩が頭を下げて頼んでいるのが見えた。
「でも、俺が見に行ったからってどうなるの?俺のせいで春樹は怪我したのに、なんでそこまでするの?」
少し強い口調で言い返したのが聞こえた。
「別にどうもなるわけじゃない。でもどうしても春樹に見てほしいんだ。おれの走っている姿を」