深く頭を下げられた。

「謝らないで。宮沢は悪くないから」

俺は宮沢の手を強く握り返した。

病室のドアが勢いよく開いた。

俺たちは驚いて、慌てて手を離した。

「菜緒!」

「お父さん…」

その後ろには、月島先生と水野先生、そして男性の刑事が立っていた。

「今まで気づいてやることができなくてすまなかった。お母さんとはちゃんと話し合って、どうするか決めていくつもりだ。その間はお父さんもこっちで仕事ができないか頼んでみる。今ままで辛い思いをさせて本当に悪かった」