「ありがとう。全国大会、行けるように頑張るよ」

星野と秋本がそろそろ帰ると言い出したので、俺も一緒に帰ろうとした。

「酒井くん、ちょっといい?」

宮沢に呼び止められたので、二人には先に帰ってもらうことにした。


「ごめんね。呼び止めて」

宮沢は何か話そうとしているようだが、一向に話そうとしない。

「今からすごく答えづらい質問するけど、答えてくれる?」

俺は、頷いた。

「ごめんね。先に謝っとく。これから話すのは、私のお姉ちゃんの事故のこと」