次の日、学校に行くと、隣の席で酒井が真っ青な顔をしていた。

「酒井、お前顔真っ青だけど、大丈夫か?」

俺は心配になって声をかけた。

「昨日あんまり寝てないんだ。悪いけど、具合悪いから帰る」

カバンを持って教室から出て行ってしまった。

「なぁ、聞いたか?」

クラスメイトの話し声が聞こえてきた。

なんだろうと、俺は耳をすませた。

「ああ、うちの学年の女子が、怪我して病院に入院してるって」

「虐待受けてたんだろ?」