「ただいま。あれ?沙月と姉ちゃん?こんな時間に何してんの?」

「あんたが帰ってくるまで、世間話に付き合ってもらってたの。沙月ちゃん、ありがとうね」

綾音ちゃんは、薫の分のお茶を入れると、自分の部屋に入った。

「姉ちゃんと何話してたの?」

「内緒。それよりも、酒井くん学校来てた?」

「朝は来てたけど、具合が悪いって言って早退してたな。それがどうかしたのか?」

そうだったのか。

「ほら、菜緒怪我したって学校で話題になってたでしょ?入院してる病院聞こうと思ったけど、月島先生も水野先生も休みだったから、聞けなくて。酒井くんもバイトに来てなかったから」