沙月が帰ったあと、俺はリビングで呆然としていた。

沙月が、中条先輩に告白していたなんて。

付き合うことはなかったが、かなりショックが大きかった。

「あんた何やってんの?」

帰ってきた姉ちゃんに、ドン引きした顔で見られた。

「誰か来てたの?カップ二つあるけど」

「沙月が来てた」

別に二人が付き合ったわけでもないのに、どうしてこんなにショックが大きいのだろうか。

わけがわからない。

「あんた、めちゃくちゃ顔色悪いけど、大丈夫?」

姉ちゃんの質問には答えず、今日はそのまま自分の部屋で寝ていた。