私がずっと見ていたことに気づいたのか、店員さんが声をかけてくれた。

「いらっしゃいませ。まだ営業時間なので、大丈夫ですよ」

優しく笑って、店に入れてくれた。

「その制服、私が通ってた高校と一緒だ」

カウンターの席に座り、軽食とカフェオレを頼んだ。

それを待っている間、店員さんが話しかけてきた。

「ごめんね。急に話しかけて。迷惑だった?」

「いえ、大丈夫です」

私が答えると店員さんは、柔らかい笑みを浮かべた。

「ならよかった」

店内には、コーヒーのいい香りが漂ってきた。