モヤモヤしたまま、教室に入った。

「おはよう。沙月」

隣に座った菜緒が、あいさつしてくれた。

「おはよう、菜緒」

菜緒の顔には、ガーゼが貼られていた。

「どうしたの?その顔」

菜緒は、顔のガーゼに触れた。

「ちょっとぶつけちゃった」

「そうなんだ」

菜緒でも、そんなことあるんだな。


「秋本」