俺と水野先生は人が少ない場所に移動した。

「それで、なんでお前は、病室の前なんかにいたんだ?」

俺は水野先生が買ってくれたペットボトルのジュースを飲んでから、話し始めた。

「風邪で病院に来たんですけど、帰ろうとしたら、水野先生を見かけたので。それであの…」

「なんで宮沢菜緒の姉の見舞いに来ていたのか聞きたいのか?」

やっぱり宮沢の姉だったのか。

「宮沢の姉、真緒とは恋人だったんだ」

衝撃的な事実に驚きを隠せなかった。

「妹の菜緒のことも小さい頃から知っている」