電車のアナウンスが流れて俺たちは電車を降りた。

学校に着いて、張り出されているクラス表を見た。

「クラス離れちゃったね」

沙月が残念そうにつぶやいた。

「たまに遊びにこいよ。待ってるから」

そう言って、沙月と別れた。

俺は二組のクラスにつくと黒板の席順表を確認して席に座った。

一番前の真ん中あたりの席だ。

隣には、頬杖をついた男子生徒が座っていた。

俺は、思い切って話しかけた。

「俺、星野薫って言うんだ。よろしくな。お前は?」

「酒井壮馬」

ちらっと俺の方を見て答えた。