朝、目が覚めたら、お父さんは出かけているのか、リビングには誰もいなかった。

お母さんもまだ寝ているらしい。

私はトーストを一枚食べて、朝食を済ませた。

お母さんが起きる前に出かけたかったので、手早く支度を済ませて家を出た。

特に行くところもなかったので、適当に歩いて時間を潰すことにした。

しばらく歩くと、見覚えのある公園にやってきた。

ここで小さい頃は、お姉ちゃんとよく遊んだのだ。

足元にピンクのボールが転がってきた。

「すみません」

「いえ」

その声に聞き覚えがあった。