「じゃあ、まだつづきがあるのは聞いたか?」

「続き?」

「佐賀がいじめられて、不登校になった後の話」

それはまだ聞いていなかった。

「知らない」

「そうか。これは陸上部の部長とその当時の担任しか知らない。だから絶対に周りには言わないこと。約束できるか?」

俺はしっかり頷いた。

佑月はそれを見て、話し出した。

「佐賀は、夏休みが終わったら、高校を退学することになった」

「え?じゃあ、もう今在学してる学校には戻ってこないってこと?」