「ただい…」

そう言いかけて、俺は口をつぐんだ。

リビングで姉ちゃんが、化け物のような顔でソファに座っていたのだ。

「姉ちゃん…?」

今日は一段と機嫌が悪そうだ。

あまり刺激しないようにしよう。

なるべく視界に入らないように、2階に上がった。

本当になんで最近、機嫌悪いんだ?

大学でなんかあったのか?

サークルの人たちとご飯を食べに行った時から、ずっと機嫌が悪い気がする。

そういえばあの時は朝になってから家に帰ってきた感じだった。