奏「おい!走るなって言ってるだろ!何度言えばいいんだ!自分の身体考えろ!!」
怒鳴られる。こんな奏くん見たことないけど、不思議と怖くなかった。
蒼「ハァハァ…ヒュー…ハァハァ…」
奏「ほら。病室行くよ。」
ぶっきらぼうに言われ、怒っていることがわかる。
でも、もう立ってられない…
その場に座り込む。息がどんどんできなくなる。
奏「え、、、あ、蒼ちゃん!深呼吸だよ、蒼ちゃん!」
深呼吸とは思ってるけど止まらない咳と喘鳴。
奏「クソッ無理か!お願いだから蒼ちゃん意識飛ばさないで!」
奏くんがどこかに電話してる。
奏くんごめんね、意識保てない…

真っ暗な世界を歩く…
どこまでも暗い…
ここ怖いよ…助けて…
すると、蓮の声が呼んでいる気がして、蓮や奏くんやみんなと会いたくて、その方向に向かう…
光が見えてきて、手を伸ばす…

ピッピッピッと規則正しい機械音が聞こえ、目を開ける。目が覚めていつもと違う病室なのはわかった。
手を誰かが握ってくれているのがわかり、握り返す。