「ねえ、私たち……どうなるんだろう?」


 私が言うと、心は黙り込んでしまった。

 心に聞いたってわかるはずがないと理解していながら、口に出さずにはいられなかった。


「わからないけど……きっと、大丈夫だよ」


 何の確証もない言葉だったけれど、それを(つむ)ぐことで心も自分を励ましているのかもしれない。


「……うん、そうだよね。大丈夫、絶対」


 心と両手を握り合うと、少し前向きな気持ちになれた。


「ありす、心、白羽部長が呼んでるよ」


 水無君にそう言われて、私たちは白羽部長のもとへ向かった。


「みんな、不安なのはわかるけど――まずは慌てないで、落ち着いてほしい」


 部員のみんなの前で白羽部長が口にしたのは、そんな言葉だった。

 不安なのはきっと白羽部長も変わらないはずなのに、いつだって私たちを束ね、安心させてくれる、優しく力強い口調だ。

 すすり泣いていた千結も、ようやく泣きやんだようだ。

 しゃくりあげる背中を、祐奈が(そば)に寄り添ってさすってあげている。


「それと、これを見てほしい」