天気も良くて、風も気持ちいい‥‥

ここは標高が高いとは思うけど、
暑すぎず寒すぎずでちょうどいい。


古平さんの後ろを着いて行きながら
道路の両脇に生い茂る木々のトンネルに
すら素敵過ぎて感動する。


こんな景色を自転車で走ることを
知ってしまったら、また来たくなる
気持ちが分かってしまう


都内にはない美しい自然と、
鼻いっぱいに取り込んでも濁ってない
美味しい空気に心が軽くなっていく


誘って貰えて本当に良かった‥‥‥
これは来ないと人生損してしまいそう
だから。


別荘から下った場所からは
平坦な道になり、目の前に見えてきた
湖にまたまた感動してしまう


凄い綺麗‥‥


風が吹く度に水面がキラキラしていて、
眩しくて目が眩みそうだけど
まるで美しい映像を見てるくらい
最高の景色だ‥‥



『大丈夫?まだ走れそう?』


「はい!古平さんが言ってた意味が
 分かりました。」


『でしょ?私もここは3回目で、
 最初は女1人!?って思ったけど、
 あの人達なら気楽にだから
 毎年絶対来ちゃうんだよね。
 来年もまた一緒に走ろ!」


「はい!って誘われたらですけど‥」


今回は蓮見さんが何故か誘って
くれたけど、筒井さんもいるから
来年もやっぱり来たいな‥‥


『井崎さん心配いらないよ‥‥
 あなたが嫌でも絶対誘われるから。
 よし行くよー。』


えっ!?


また走り始めた古平さんと、
湖の周りを一週してから最後の
上り坂を苦戦しながら登り切ると
別荘の前の芝生に2人で
そのまま仰向けに寝そべった


『はぁ、はぁ‥‥大丈夫?』


「‥‥‥なんとか‥‥はぁ‥はぁ」


スマホを見たら1時間くらいしか
走ってなかったけど、じゅうぶん
過ぎるくらい足はガクガクだし
汗も物凄くかいている


デスクワークだからこそ、
こんなに体を思いっきり動かすのが
久しぶり過ぎてやっぱりキツかった


寝転び見上げた空の青さや
気持ちいい風に2人で笑い合う


『1人で走るのも気持ちいいけど、
 今年は2人だったから全然楽しさが
 違うね。よし、先にシャワー浴びて
 来るから猛獣達が帰ってくる前に
 お昼の準備しよう!』


各部屋に備え付けられた
ユニットバスにも驚いたけど、
プライベート感があって女子には
嬉しいって古平さんが言っていた。
 

交代でシャワーを浴びてから
着替えると、まだ帰ってくるまでには
30分くらいありそうだったから、
キッチンに降りてバーベキューの
準備をし始めた。


『井崎さん料理出来る?』


「はい、人並みですけど自炊は
 頑張ってしてます。」


『よし、任せた!私は庭で
 コンロや炭とか用意して来るから。』


そう言うと、冷蔵庫から取り出した
缶ビールを開けるとゴクゴクっと
美味しそうに飲み始めてしまった