『フッ‥‥お前じゃなくて‥‥
 俺の方がお前から離れられなく
 なってたんだな‥‥』


「だったら‥離さないでくださ‥ンッ‥」



筒井さんが私の首に手を添えて
引き寄せると、顔が近づき
唇が塞がれた。


ゆっくり確かめるように触れては
角度を変えて触れ、私も瞳を
閉じて筒井さんの首に手を回した



『‥‥‥抱くぞ。』


明かりを消すと、室内が
月と星の明かりに照らされ、
ベッドに運ばれると筒井さんの
後ろに美しい星空が見えた


真上から見下ろされ、
筒井さんの綺麗な顔に手を伸ばすと、
私の手に唇を落とし、笑った


『フッ‥‥。茹蛸だな。』


また鼻を摘まれるかと思ったら、
近づいて来た唇が鼻先にキスを落とし
もう一度深いキスに溺れていく


「ンッ‥‥クチュ‥‥チュ‥」


肌と肌の体温が心地よくて
温かくて、離れると寂しい‥‥


「アッ‥‥‥ヤッ‥‥ンンッ」


筒井さんが胸に触れる手や舌に
体をよじらせ、胸を両手で
鷲掴みされて責められても止まらず
息がどんどんあがるのに、何度も
唇を塞がれる


いつの間にか服が全部脱がされ、
敏感な部分も全て愛されると、
体を起こした筒井さんを
ぼんやりした瞳で見つめた



『‥‥霞』

えっ?


息が上がって力が入らない私を
見つめながら呼ばれた名前に
嬉しくてまた涙が溢れる


『霞‥‥‥』


筒井さんと繋がると、何度も
耳元で私の名前を呼んでくれ、
涙が止まらない私を優しく
何度も何度も抱いてくれた気がする


涙で滲んだ瞳に美しい星空が
うつり、筒井さんと星空に
抱いてもらえてるような幸せを
忘れないように感じた。


待ってろとも言われてない‥‥


いつ帰ってくるかも分からない。
それでも‥‥きっとまた会えたら
私はあなたにもう一度恋をすると思う


先のことなんて誰にも分からない。
明日の不安を考えていたら
前にも進めない‥‥


明日は明日の風がきっと吹く。
だから今はただ筒井さんに包まれて、
あなただけを感じたいとそう思えた。 



『寒くないか?』


「はい。」


あの後ぐったりして立てない
私を横に抱き上げたまま
お風呂に連れていくと、
恥ずかしいからと断ったのに今更?と
言われ一緒に入ることになってしまった



お風呂を出てからも眠かったけど、
ベッドで筒井さんに後ろから抱きしめ
られながら、温かい珈琲と私が
持って来たチョコレートを食べることに
したのだ


星空を2人で見ながらしたかったので
天井を眺めながらずっとそうしていた。



『お前はきっと‥
 ずっとこのままなんだろうな‥』