筒井さんがゆっくり
優しく抱いてくれた後、
涙が止まらない私を抱き締めて
目尻に唇を落とした



息もまだ整わない私を撫でると、
シーツをかけてくれた後、
筒井さんは明かりがついたままの
リビングの方へ行ってしまった。


「ハァ‥‥‥」


なんか‥すごかった‥‥

何もかもが初めてだったけど、
なんて言うんだろう‥‥
ほんとに優しかったし‥‥
それに‥‥気持ちよかった‥‥


下腹部に両手を当てると、
初めての違和感と鈍痛に
本当にしたんだって今になって
実感してくる


最中はほんとにいっぱいいっぱいで、
苦しくて筒井さんにしがみつく事しか
出来なかったから、私の上で
色っぽく動く筒井さんを思い出すと
今更ながらに恥ずかしくなって来た


私の服何処だろう‥‥
いつまでも裸でいるのは恥ずかしい‥


ベッドから降りて、服を探そうとすると
ドスンと床に転がってしまい、その音に
ビックリしたのか寝室のドアが勢いよく
開いた。


「えっ?‥‥あ、なんで‥?」


下半身が震えて立てないでいると、
筒井さんが駆け寄りすぐに私を
抱き抱え、ベッドに座らせてくれた


『無理させたからすぐには
 立てないか‥‥‥悪い。
 体は大丈夫か?』


私のTシャツを頭から被せてくれると
おでこにキスをしてくれた


こんな風に立てないのなんて初めてで、
驚くと同時にまたさっきまでのことを
思い出してしまう。


『シャワー浴びてくるから、
 落ち着いたらお前ももう一度お風呂に
 入っておいで。』


「は、はい。」


上半身裸のままの筒井さんが何故か
恥ずかしくて見れない。
さっきまであんなにそばにいたのに、
思い出すと顔が熱くなる。


下着を探して身に付けると、
結局筒井さんが戻るまで立てずに、
お風呂まで運んで貰えた。


『1人で大丈夫か?』


「えっ!?だ、大丈夫です。」


『フッ‥。転ぶなよ?』


顔をまた真っ赤にしていた私を見て
筒井さんがまた笑った。


お湯、わざわざ張ってくれたのかな‥
気持ちいい‥‥


運動した後のような疲れが
温かいお湯で解けていくようで
膝を抱えゆっくりとお風呂に入った


「お風呂ありがとうございました。」


冷蔵庫にミネラルウォーターを
取りに行こうとしたら、キッチンで
筒井さんが珈琲豆を
ミルから取り出していた


「良かった‥‥豆が溢れてなくて。」


『体ツラクないなら今から
 ケーキ食べないか?』


「はい!食べたいです。」


『色気より食い気だな。
 座って待ってろ。用意するから。』