「朋と陽子と喧嘩しちょるんじゃって? 朋、泣いちょったが」


……やっぱり、泣かせちゃったんだね。


「喧嘩……かなぁ」

「何でお前らがそうなるが」

「別にいいじゃんっ。話、それだけ?」


ははっと乾いた笑いをすると、和也は真面目な顔をした。


「よくないけん。綾、なんか変だが。何かあったかや?」


……和也は本当、お節介って言うか、いい人過ぎる。


「……もう終わったことなのに、掘り返されたから嫌になっただけだよ」

「京と理一の話?」

「そう」


あたしはまた寝転がって、空を見上げた。


「……仲よくしろや」

「いい。何かそんな気分じゃない」

「綾らしくないが」

「あたしらしいって何?」

「お前は友達を大事にする奴じゃろ? 意地張っちょるようにしか見えんが」

「……和也もあたしに関わらないほうがいいんじゃない」


和也は何で?って、目で訴えてくる。