「じゃ、また明日」

「ん」


理一と遊んで、帰りは理一が家まで送ってくれる。これが日常。


「綾」


フワリと香水の匂いが風にのる。


理一の顔が近づき、あたしの頬にキスをする。


「おやすみ」


理一はにっこり笑って家路につく。これも日常。


あたしは理一が見えなくなるまで見送って、家に入った。



「ただいま〜」


相変わらず人気のない家に、返事があるはずもない挨拶をして、自分の部屋に行く。


「ふぅ……」


1日が終わった気分になり、疲れから溜め息が出る。


ベットに横になると、机の1番上の引き出しが微妙に開いてるのに気付いた。