──眩しい……。 夢か現か分からないまま、ゆっくりと目を開ける。 ……あ、もう朝だ……。 まだはっきりしない頭で、カーテンのない窓を見ながら思った。 だるさが残る体を起こして、無数の積み上げられた段ボールとベッドしかない部屋をゆっくり見回す。 ───コンコン。 ドアの外から、聞き馴れた声が聞こえた。 「綾。起きたか? ご飯できたよ」 パパ、早起きだな……。 「ん……起きたよ。今行く」 ゆっくりとベッドから降りて薄いピンク色のワンピースに着替え、リビングへと向かった。