「やっと笑った」

そういってリクが私の顔を覗き込む。

「ごめんねリク、私の変な気持ちのせいで、ママやリクを悲しい気持ちにさせて・・・。」

そう素直に謝る。

「いいんだよ、僕は気にしてないから。しーなは僕と違って女の子だからきっと男の人に憧れちゃうんだよ」

そう言ってリクは私の頭を撫でる。

「ごめんね、しーな。僕がもっとはやく大きな男の人になれたら、しーなをギュッとしてあげられて寂しい想いなんてさせないで済むのに」

リクは自分を、責めている。

違うよ、リク。

「リクは全然悪くない」

そういってまた私はベットに顔を埋める。

「僕、頑張ってはやく大人になるから、しーなもそれまでは頼りなくても我慢して、僕に頼ってよ・・・僕はしーなが大好きだから力になりたい」

リクは一気にそういうと私の隣にバタンって、私と同じようにうつ伏せになった。

そしてその日はそのまま寝ちゃったんだ。