そう言って先生が私が先生に説明した通りの事をそのままママに話す。

「お父さんの魔法の手なんだそうです。詳しい事はどうしても、教えてくれなかったのですが・・・。お母様にこんな事を申し上げるのは失礼だとは思いますが、しいなさんはもしかしたら寂しいのかもしれません。」

そういって先生は話をやめた。

隣にいるリクに手を引っ張られる。

「何よ、リク」

私は先生に怒っていた。ママに魔法の手の事がばれちゃったら、絶対にママは悲しむ。

先生の馬鹿、何でそんな事ママに言うのよ。

「ねぇ、しいなってば、聞いてんの？」

リクはしつこくそう聞いてくる。

「ごめん、聞いてなかった」

「だから、しーなは僕とママだけじゃ、ダメなの？」

「だめじゃないよ」

「じゃぁ、どうしてお父さんの魔法の手なの？」

私はリクの質問には無視をして、

「ちょっと静かに、ママ達の声が聞こえないよ」

そう言った。

「ねぇ、しいなってば、何で僕とママだけじゃ寂しいと思うの？」

リクはしつこく聞いてくる。