「はいっ、終わり」

そういうとリクはくるっとこっちを向いて

「サンキュ」
といった。

きゃーーーー

私は慌てて自分の体を隠すように小さくその場にうずくまる。

「そんなに騒ぐならキスするよ」

きゃーー・・・・・

急いで私は浴槽の中に避難する。

そしてまた壁の方を向いて洗い場にいるリクに背中をむける。

後ろでシャワーの音がして、

キュッ

と今度はシャワーをとめる音がした。

ザバーン

いきなりリクが湯船に入ってきて、お風呂のお湯が洗い場に勢いよくあふれ出す。

後ろにひしひしと感じるリクの気配。

何で私弟相手に必死に体をを守るような事してんだろ・・・・。

私がちょっと諦めかけたその気配を感じたのか、リクは大胆にも私を後ろからぎゅっと抱きしめてきた。

そして

「今日だけだから」

とか、また言っている。