「まだ寝てた方がいいんじゃねーの」
若槻連はそういうと書きかけのクロッキー帳を私に見せないように閉じて
椅子にすわったまま私を覗き込む。
あぁ、この人の顔、正面からはじめてじっくり見た。
相変わらず長い前髪。
前髪だけちょっと長くて横に自然に流れている。
綺麗な黒い髪。
そして黒目がちな大きな瞳。
綺麗な二重。
そしてその瞳の下に小さなホクロがあった。
口をあけるとちょっと嫌なやつだけど、本当は優しそうで、意外と整った顔をしてるんだなーと思わず瞬きをするのも忘れて凝視してしまった。
「お前、目、乾かないの?」
はっ、いけない、いけない。
凝視してる場合じゃなかった。
私この人にひどい事したんだった。
あ、でも元はと言えばこの人が先に私をだましてクラス代表に落としいれたんだった。
「ごめん」
とりあえず、謝っておこう。
「何を今更」
さくっと返される。
元はと言えばアンタが先に騙したくせにッ。
でもこの状況で言い合うのも何だか馬鹿馬鹿しいと思って、
「えっと、とりあえずよろしく」
そう挨拶してみた。
「何が?」
「何がって、クラス代表だよ、私一人じゃ多分無理だし」
「あぁ、別に」
何が、別になんだかわからないけれど、膝を組んだ足の上に頬杖をついてぷいっと横を向いてしまった。
「お前は今幸せなの?」
何をイキナリ脈絡もなく聞いてくるんだろう、この人は・・・。
「え?えっと、多少問題はあるけど、でもし、幸せかな」
「ふ~ん」
私と目をあわそうともしない。
聞くだけ聞いてまた無言になる。
変な人。
それからしばらく無言で、私は何故か若槻連という人物から目が離せなくて、でも若槻連はずっと外を見ていて、お互いの視線は一方通行だった。
若槻連はそういうと書きかけのクロッキー帳を私に見せないように閉じて
椅子にすわったまま私を覗き込む。
あぁ、この人の顔、正面からはじめてじっくり見た。
相変わらず長い前髪。
前髪だけちょっと長くて横に自然に流れている。
綺麗な黒い髪。
そして黒目がちな大きな瞳。
綺麗な二重。
そしてその瞳の下に小さなホクロがあった。
口をあけるとちょっと嫌なやつだけど、本当は優しそうで、意外と整った顔をしてるんだなーと思わず瞬きをするのも忘れて凝視してしまった。
「お前、目、乾かないの?」
はっ、いけない、いけない。
凝視してる場合じゃなかった。
私この人にひどい事したんだった。
あ、でも元はと言えばこの人が先に私をだましてクラス代表に落としいれたんだった。
「ごめん」
とりあえず、謝っておこう。
「何を今更」
さくっと返される。
元はと言えばアンタが先に騙したくせにッ。
でもこの状況で言い合うのも何だか馬鹿馬鹿しいと思って、
「えっと、とりあえずよろしく」
そう挨拶してみた。
「何が?」
「何がって、クラス代表だよ、私一人じゃ多分無理だし」
「あぁ、別に」
何が、別になんだかわからないけれど、膝を組んだ足の上に頬杖をついてぷいっと横を向いてしまった。
「お前は今幸せなの?」
何をイキナリ脈絡もなく聞いてくるんだろう、この人は・・・。
「え?えっと、多少問題はあるけど、でもし、幸せかな」
「ふ~ん」
私と目をあわそうともしない。
聞くだけ聞いてまた無言になる。
変な人。
それからしばらく無言で、私は何故か若槻連という人物から目が離せなくて、でも若槻連はずっと外を見ていて、お互いの視線は一方通行だった。