「今日は絶対ダメッ。たまには自分の友達と遊べばいいじゃない」

そう、リクは人気者なんだから私なんかにくっっいて歩かないで、自分の友達と遊べばいいんだ。

「僕、しーなのこと好きなのに、どうして意地悪するの」

綺麗な茶色い目が涙ぐんでいる。

「泣く真似したって私は絶対に連れて行かないもん。」

リクは絶対に泣かない。

人を操る手段として涙を流す事はあっても
本当の涙は流さない。

「しーな、意地悪だ」

「意地悪でも連れて行かない」

「しーなは僕がいなくなって寂しくないんだ」

「寂しくなんかないよッ」

そう言って、家にリクを置き去りにして
私は親友のひなちゃんのお家に一人で遊びに行ってしまった。