「母さん、何だって?」

リクはママの事を「母さん」と呼ぶ。

いつからそう呼びはじめたか、そんな事は忘れちゃったけれど、やっぱり年頃の男の子がママなんて呼んでたら以外に引くモンね・・・。

リクも一応まわりの目とか気にしてるのかな。

「あ、リクの入学式には来るって。」

「別に大丈夫なのに」

「照れない、照れない。ママだって、リクの「ママ」としての仕事をしたいんだから。」

「それもそうかも。しーな飯できた。
食べようぜー」

「わーい、今日は和食かぁ。リクの美味しいご飯、毎日食べられて、私って幸せー」

「大げさすぎ。でも、しーなはほんと料理の才能ゼロだしなぁ」

「そのうち努力しますからっ」

私達は1週間交代で家事を当番制にしている。

ママが仕事で忙しいってのもあるけれど、リクが中等科にあがった時に

「自分達でできる事は自分達でしようよ」

いきなりそう言って、私に断りもなく家事の分担制度が導入された。

ま、そうは言っても料理がおそろしく苦手な私は掃除担当。

料理が恐ろしく上手なリクは炊事担当。

ってな感じに自然となりつつある今日この頃。