すごくいい匂いがする。ちょっと甘くて、春の木漏れ日のようにポカポカと心が暖かくなる匂い。

あぁ、いい気持ち。

雲の上でお昼寝するときっとこんな感じなんじゃないかなぁ~。

ポカポカで暖かくて、いい匂いがして木漏れ日で・・・。

そう思ったら、いきなり私は雲の上から自分の家を見下ろしていた。

別にそれが当たり前の事のように私は手を広げて足で宙を蹴る。

子どもの頃に憧れたピーターパンのようにすいすいーっと雲の隙間を抜けて自由気ままに飛んでいる。

うれしくなって、自由気ままに飛んでみる。

いつもは下から見あげる景色。

でも空の上だとこんなにも明るくて輝いている。

青いんだ。
本当に何て青いんだ。
綺麗。

あぁ、絵の具と画用紙、もってくればよかったなぁ。

家に帰ってから、すぐに書けるようにしっかりとこの景色を心に刻もう。

雲の上で横になる。

曇って霧のような、水滴みたいな物のことを言うなんて学校では習った気がするのに案外ふわふわしていて極上のクッションみたいで気持ちがいいんだなぁ。

新発見だ。

そんな感じでふわふわ浮かぶ雲の上で輝く青い空を見ていたら、何だか眠くなってきた。

うーん、いい気持ち。