そう言うとリクは
私の頬を両手で挟んだ
そのまま内側に力を入れてきたので

私は口がタコさんみたいにによきっと出て
不細工な顔になった。

「おもしれー」

「やべでよー」

「しーな、何言ってるかわかんない、おもしろーい」

「おぼじろぐなびー」

リクは全然やめない
やめる所か
私のほっぺを引っ張って伸ばしたり縮めたりし始めた。

「しーなのほっぺた伸縮性抜群だ」

「いだいー」

痛かった。
本気で伸ばしたり、縮めたりするから
痛くて涙がでた。

「ぼうやべてー」

「もしかして痛いの?それで泣いてるの?」

私はほっぺをつかまれたまま頭を上下させる。

痛いんです、痛いから泣いてるに決まってるでしょッ。

「さてと、俺そろそろ出かけるから」

そういうと私の顔で遊んでいた両手を離し、ようやく私の頬はリクから開放された。