「俺さー、ほんとはいつまでもしーなと一緒にいたいって思ってた」

そりゃ私も今日矢口先生に、あのピンクの封筒を渡されるまで、
リクはいつも私の傍にいてくれるもんだと、そう思っていたよ。

「でもさ、俺しーなの事ホントに、好きだから、もうこれ以上傍にはいれない」

どうしてなんだろう。

何となく分かる。

家族だから好きで当たり前って思っていたのに、
リクに触れられる度にドキドキしちゃって、

意識して

もうこれ以上一緒にいたら

きっといつか

姉と弟の一線を
越えてしまう、そんな気が私もするから。

だめだよね。

そういう風に思うことはいけない事だよね。

「俺しーなの全部が欲しいよ」

私だって、
リクになら
多分全部をあげても
後悔しない。

「リク、わ、私ッ」