最悪な事に私とリクの部屋は隣同士なので

ドッタン、バッタンして

ウフーンアハーンと盛り上がる声が丸聞こえだ。

世の中の年頃の弟を持っている姉というものは
こういう状況にも慣れないといけないものなんだろうか。

とりあえず鞄を机に置いて気がつく。
あ、谷口先生から預かった封筒。

どうせならこの隙にリビングのテーブルにでも置いておこう。

そうすればどんな顔して渡せばいいかって
さっき悩んだ問題もひとつ解決する。

そう、これからは
目の前の問題を
一つづつ確実にこなして行こうと
さっき思ったばっかりだったんだ。

我ながら自分の
ナイスアイデアに

よっしゃー!

と一人ガッツポースをしてしまった。

それからリビングのテーブルの上に封筒を置きに行き

リクの部屋にいる女の人が帰るときに鉢合わせしないように
自分の部屋にお菓子と紅茶をもって篭城することにした。

なるべく隣の部屋のイヤラシイ音が聞こえないように
MP3プレーヤーをイヤホンで大音量で聞くことにした。