う~ん、どうしよう。
意外と雨ふってきちゃった。

私は帰り支度をしながら窓の外を眺めてた。

学校から駅までは近いんだけど、
学校の敷地が広いから雨に濡れないで帰るのは
難しそうだ。

谷口先生から受け取ったピンクの封筒を鞄にしまう。

ホントはこれリクに渡したくないけど
今日わざと私が忘れて帰ったって、リクが寮に入る気持ちを変えることはできない。

だから私は素直に持って帰るつもりだ。

教室から出ると暗い廊下に電気がついている。

もう部活の人達もあんまり残ってないみたい。

昼間はうるさい位に色々な人の声がして賑やかな学校も、こうして一人ぼっちで歩いていると、
すごい広く感じて後ろを振り返るのもちょっと怖い。