一生懸命、廊下の窓から空を見上げた。

雨が降っていて、私の気持ちと同じで
さっぱり晴れ間が見えてこない。

でも上をむけば涙なんでこぼれてこないから

私はひたすら雨をふらす灰色の雲を眺める。

谷口先生は

姉離れの時期って言ってた。

姉離れってこんなに悲しい試練の事を言うんだ。

リクはもうそれが分ってちゃんと出来てる。

きっとリクの事だから、今日からこうするって決めたら
絶対そうするだろう。

でも私には無理だよ。

一人でちゃんと歩けって
覚悟を決めろって
もしリクにそういう風に言われても

いきなりなんて、そんなの無理だよ。

私はどんだけリクに頼ってたんだろう。

リクだけは絶対一番近くにいてくれるなんて

なんでそんな自分の都合のいいように

思っていたんだろう。