でもそんな事どうでもよくて、

何でも一人で勝手に決めちゃって

私の先をどんどん歩いていって

置いてきぼりになっている自分が

すごく、すごく情けなかったし

リクだけどんどん遠くにいっちゃって

とっても寂しかった。

「じゃ、ホントにごめんね、今日頼まれてたんだけど、すっかり渡すの忘れちゃってて。さっきも取りに来てくれたみたいなんだけど、私が席を外していたもんだから会えなくて。
でもしいなちゃんに会えてよかったわ。
リク君に渡しておいてね、よろしく~」

そういうと谷口先生はくるっと椅子を回転させ

私に背中を向けてまた答案用紙とにらめっこをはじめた。