手を引かれたまま、友哉の家に着いた。



「…おじゃましまーす…」



バタバタ…



走って来る足音が聞こえた。



「遥佳ちゃん!
いらっしゃい。
気を使わず、本当に自分の家だと思っていいからね。」



見たことがある、おばさんが出てきた。

きっと、お母さんの友達ってこの人なのだろう。



「ご迷惑おかけして、すみません…」



「あら、いいのよ、気にしなくて。
遥佳ちゃんは覚えてないかもしれないけど、遥佳ちゃんが小さかった時、一緒に遊んだりしたんだから!」



「そうなんですか!
これから、よろしくお願いしますっ!」



優しそうなおばさん。



不安はまだまだあるけど、ここで暮らしていくしかない。

私は心を決めた。