「瞬くん…っ」


「…美夜ちゃん?」



瞬くんは目を丸くして、驚いたように私の名前を呼んだ。



「なんで…っ、なんで瞬くんがここにいるの?」


「なんでって…それはこっちのセリフだよ」


「え?」



瞬くんは私の頬にそっと手を伸ばしてきた。


…が、その手は私に触れることなく、すり抜けた。



「僕、病気で死んじゃって、今は幽霊なんだ」


「…え?」



瞬くんが困ったように笑った。