「おまじない。美夜ちゃんとまた会えますようにって」


「おまじない…?」



まだ感触の残っているおでこに触れながら、瞬くんがそう言うなら大丈夫だろうとなんだかそんな気がしてきた。


そうだよね、また来年の夏も瞬くんに会いにくればいい。


その時の私はそう思っていた。





「美夜、本当に二次会行かなくていいのー?」


「うん。このあと予定があって…」



せっかくの夏休みだし合コンしようと友達に誘われて来たはいいものの、全く楽しくなくて嘘をついてしまった。


楽しそうに二次会のカラオケに向かうみんなに笑顔で手を振ってから、家に帰るために駅に向かう。



「明日の待ち合わせ場所は、駅前の時計台の下ね!」