同い年くらいなのにこんなになるまで一体何をしていたんだろう…?


もしかして、喧嘩…?



「もっと、自分の体を大切にした方がいいと思います…」


「…は?」



男の子の頬に大きな絆創膏を貼ってあげながら、そう呟いていた。



「この世でたった一つの自分の体なんだから…傷つけたらかわいそう。それに、せっかく整った顔してるのにもったいない…です」



手当てをし終わり、余計なことまで言ってしまったことを今更ながらに後悔する。



「なんて、ごめんなさい。他人の私がえらそうに…」



鞄を拾って男の子にぺこりと頭を下げ、家に帰ろうとする。


…が、ふと振り返って男の子に自分のマフラーをつけてあげる。