心臓が、苦しげに音を立てる。

呼吸もできないぐらいに暴れる心臓。痛い、苦しい。

そして―――嬉しい。





「桜楽、は…俺は…」




言葉にすると、夢のようにはじけてしまいそうで、口にするのをためらう。




「俺は、桜楽が好き。」




ずっと変わらない、永遠の初恋。





「桜楽は…」





『好き。大好き。祐月のことが、好き。』





「俺が、好き…」





ああ、泣きそう。

ガラにもなく、俺は涙を拭う。

カッコわる、こんな泣くなんて…。


それぐらい、嬉しかった。


恋が叶った。