太陽のような笑顔で、人を惹きつけずにはいられない。

あの笑顔で「大丈夫!」って言われると、なんとなく大丈夫、って思えてしまう。


こうやって、何人も恋に落としてきたんだろう。


何人も、何十人も、もしかしたら何百人も、初恋を奪ってきたはず。

俺もその中の一人。星の数ほど居る中の一人。



そう、思っていた。


俺の、永遠の片想いだと。


思っていた、のに。

 目をつむると、桜楽の笑顔が浮かび上がってくる。






『だぁいすき…!』

『祐月のことが、好き』






苦手な運動を一生懸命にして、息も絶え絶えの姿で俺に言葉をくれた桜楽。

真っ直ぐな目で、真剣な表情で、俺に思いを伝えてくれた桜楽。

それだけじゃない。何年も過ごしてきた日々の、桜楽の姿が次々と思い浮かぶ。