「ゆーづき!」



祐月に話しかけると、祐月はいつも通りの表情で振り向いた。



「どうした?珍しいな、お前から話しかけてくんの」

「今日、一緒に帰れない?」



祐月は少し考え込むと、笑って頷いた。



「いいよー」

「じゃ、校門で待ち合わせ!な。」




私の頭をサッと撫でて、廊下に出ていってしまった祐月。

あっさりしているけど、帰りにたくさん話せる。

それだけで、一時間後が楽しみになった。


 次の授業の準備をしていると、流空が廊下に現れる。

外で遊んできたのか、少し顔が赤い。



「桜楽ー!今日も一緒に帰ろう!」