みんなにからかわれるのだって、本当は嬉しかった。 本当に好き同士になれたらいいな、なんて思っていた。 あんな現状に甘んじていたなんて、今思えば馬鹿みたい。 言っちゃえばよかったのに、なんで言わなかったんだろう。 もっと早く言っておけば、祐月に好きになってもらえたかもしれないのに。 もう、心の中がぐちゃぐちゃだ。 嫉妬、羨望、悔しい苦しい。 叶わない恋なら、いっそ――― 恋をしなければよかったのに…。 * * *